(あらすじ)周囲を湖に囲まれ、浮城とも呼ばれる忍城(おしじょう)。領主・成田氏長の従兄弟成田長親は、領民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼び親しまれる人物であった。
天下統一目前の豊臣秀吉は、関東最大の勢力北条氏の小田原城を落城させんとしていた。豊臣側に抵抗するべく、北条氏政は関東各地の支城の城主に篭城に参加するよう通達。支城の一つ
「武州・忍城を討ち、武功を立てよ」秀吉にそう命じられ、石田三成は成田氏が降伏しているとは露知らず、戦を仕掛けんとする。城はすぐに落ちるはずだった。だが軍使長束正家の傲慢な振る舞いに怒った総大将・長親は「戦」を選択。当主氏長より降伏を知らされていた重臣たちは初め混乱するが覚悟を決め、かくて忍
三成率いる二万超の軍勢に、農民らを含めても二千強の成田勢。総大将たる長親は、将に求められる智も仁も勇も持たない、その名の通りでくのぼうのような男。だがこの男にはただ一つの才能、異常なほどの民からの「人気」があった…。
石田三成が本陣をおいた「丸墓山古墳」(さきたま古墳群の1つ)にも行ってきました。登ってみると、確かに忍城全体を見渡すのに良い場所でした(今でも博物館が見える)。ここには、水攻めに使った「石田堤」の一部も残っています。